お食い初め料理【鯛・煮物など基本メニューの作り方】

お食い初めの「お祝い膳」としてふさわしい料理メニューと、初めての人でも簡単に作れる料理方法を紹介します。

お食い初め料理の基本メニュー

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お食い初めのお祝い膳は「赤飯」「一汁三菜」で構成されています。

これはお食い初めに限らず、初節句や正月などの日本の伝統行事に食べられるおめでたい基本のメニューです。

お食い初めでの「一汁三菜」は、お吸い物、鯛の焼き物、煮物、香の物(酢の物)となります。

吸い物、煮物、酢の物についての具体的な食材は特別決まっていませんが、「縁起のよいもの」、「季節のもの」、「地のもの」をバランスよく使って作るといいでしょう。

食器の用意

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お食い初めにはお祝いの料理を盛りつけする食器が欠かせません。

正式には次の3種類の食器を用意します。

  • 漆塗りの高台のお膳(2つ以上)
  • 漆塗りのお椀(4つ以上)
  • 柳のお箸
  • お膳が2つ以上必要な理由は、4つのお椀(一汁三菜)を乗せるお膳と、鯛を乗せるお膳の2つが最低限必要だからです。

    鯛はお膳の代わりに漆塗りのお盆でも構いません。

    あとは、作る料理の数によって、お膳やお椀の数を増やします。

    また、漆器の「色」は男女で異なり、男の子には、全て朱色(赤)の漆器を使い、女の子には、内側が朱色、外側が黒の漆器を使います。


    お食い初め漆塗り食器セット【男の子用】

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    お食い初め漆塗り食器セット【女の子用】

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    全て朱色の食器は高価であったため、跡取りである男の子が生まれた時に購入する習慣があったようです。

    しかし、漆器のセットはとても高額なうえに、電子レンジや食洗機などの電化製品に対応していないことから、購入せずに写真用として1セットだけレンタルする家庭が増えています。

    お食い初め 食器セット【レンタル】

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    また、伝統的な形式にとらわれず、赤ちゃんが離乳食で使う食器セットに料理を盛ってお祝いするという家庭も最近では多くあります。

    実用性を考慮すると電子レンジや食洗機が使える合成樹脂製(プラスチック)が人気です。


    コンビ くまのプーさんベビー食器セット

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    お膳の他にもお客様用にお祝いの箸も必要となります。

    お食い初めでは、柳の白木でつくられたものを用意しましょう。


    お祝い事箸(柳)5膳セット

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    お食い初め料理の簡単な作り方

    初めての人でもできるだけ簡単に作れるような祝い膳の調理方法を紹介します。

    【焼き物】尾頭付き鯛

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    鯛はなぜ縁起がいいか?

    鯛は、「お食い初め」に限らず、お祝い事の食事には欠かせない食材です。

    特に真鯛は、邪気を払うとされる「紅白」の色であること、また、「めでたい」という語呂の良さから古くから縁起のいい食べ物とされてきました。

    鯛の調達

    尾頭付きの鯛は、お魚屋さんやスーパーで事前に注文しておきます。

    事前に頼んでおかないと、当日、鯛の仕入れがなかったり、あったとしても切り身や刺身になってパック売りされてしまうことがあるからです。

    イトーヨーカドーやイオンなどの大手スーパーでも、鮮魚売り場の店員さんに予約をすれば、鯛を仕入れて、取り置きしてくれます。

    また、下処理も無料でしてくれるため、予約する際には必ず「鱗(うろこ)」と「内臓」を取ってもらうように伝えましょう。

    焼き方

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    鯛の塩焼きはオーブンレンジを使って調理をすれば、それほど難しくありません。

    調理方法
    1.鯛の両面に塩(片面ごとに小さじ1程度)をまんべんなく塩を振って10分程度置く

    2.焦げ付きを防ぎ、ヒレが立って見栄えを良くするために化粧塩をつける(背びれ、尾びれ、胸びれ)

    3.特に焦げやすい尾ひれはアルミホイルで包む

    4.トレイにオーブンシートを敷き、頭が左に来るように鯛を置く

    5.さらに、焼きあがった時に尻尾が上がるように、尾ひれの下にアルミホイルを丸めて置く

    6.250度にオーブンで20分焼く

    盛り付け方

    正式には、漆塗りの高足のお膳に「頭を左」にして鯛を乗せます。

    しかし、高足のお膳がある家庭は、ほとんどないため以下のもので代用します。

  • 漆塗りまたは木製のお盆
  • 木製または陶器の大皿
  • そして鯛の塩焼きは「紅白の敷紙」に乗せましょう。

    敷紙は、お皿の形に合わせて折ります。

    必ず、「寿」の文字が鯛の上に見えるように折って敷きましょう。

    さらに見栄えをよくしたい場合には、「水引き」を尾びれと胸びれに添えます。


    祝い鯛飾り、尾のし、敷き紙セット

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    【三菜1】お赤飯

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    赤飯はなぜ縁起がいいか?

    鯛と同じく「赤色」が邪気を払うということで縁起がいい食べ物とされています。

    作り方

    材料(4人分)
    もち米 2カップ
    米 1カップ
    小豆(またはささげ) 50g
    塩 適量
    ゴマ 適量
    調理手順
    1.もち米、米を洗って2時間水に浸す

    2.お鍋に小豆とたっぷりのお湯を入れて火にかける

    3.沸騰したらお湯だけを捨てる

    4.再度、水を入れて火にかけ、硬めに茹でる

    5.小豆はザルに、茹で汁はボウルにあげて、冷ます

    6.炊飯器に小豆と茹で汁を入れ、内釜の「おこわ(もち米)」3カップ分まで水を足して炊く

    7.お椀に赤飯をいれて、塩とゴマをふる

    ※炊飯器のモードは、「白米」か「炊き込み」です。

    普通のお米を入れることで柔らかすぎないおこわが作れます。

    【三菜2】煮物

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    縁起のいい食材

    煮物(煮しめ)の食材はたくさんあります。

    その中でも縁起がいいとされる代表的な食材には次のものがあります。

    ごぼう・・・地中に根を張るため「無病息災」

    にんじん・・・「邪気を払う」赤。梅の花の形に切ると、さらに縁起物になる

    里芋・・・小芋がたくさんできるため、「子宝に恵まれる」との意味

    蕗(ふき)・・・「富貴」という語呂で縁起がいい

    しいたけ・・・六角形に飾り切りをして「長寿」の亀の甲羅に見立てる

    また、縁起を担ぐだけでなく、旬のもの、地元の野菜などを入れてもよいでしょう。

    作り方

    今回は、縁起のいい食材の定番である「里芋」の煮物を紹介します。

    材料4人分
    里芋 8個
    だし汁(かつお) 400cc
    砂糖 大さじ3
    みりん 大さじ1
    薄口しょうゆ 大さじ3
    調理手順
    1.里芋の皮をむく、この時、六角形をイメージして形を整えるとよい

    2.鍋にだし汁、砂糖、みりん、薄口しょうゆを入れてよく混ぜる

    3.里芋を鍋に入れて、弱い中火で火にかける

    4.竹串で刺して柔らかくなったら火をとめる

    5.そのまま2~3時間置いて、味を染み込ませる

    里芋以外の材料でも、この要領で煮しめが作れます。

    【三菜3】酢の物

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    縁起のいい具材

    酢の物は縁起のよい「紅白なます」を作ります。

    さらに蓮根は「見通しがきく」ということからお祝い膳に最適な縁起物です。

    なお、酢の物の代わりに「香の物」として大根やキュウリの糠漬けなどにしてもよいでしょう。

    作り方

    材料4人分
    大根 4分の1本
    人参 3分の1本
    れんこん 4分の1節
    お酢 大さじ5
    砂糖 大さじ4
    塩 小さじ1/2
    調理手順
    1.大根と人参は細切り、れんこんは薄切りにスライスする

    2.ボウルに大根と人参と塩ひとつまみを入れて、水気を出す

    3.れんこんは、塩を入れて沸騰させたお湯で透明になるまで茹でる

    4.酢、砂糖、塩で甘酢を作り、大根と人参、れんこんをそれぞれ浸す

    【一汁】吸い物

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    縁起のいい具材

    具材は、「一生一人の人と添い遂げるようにという」意味のある縁起のよい「蛤(はまぐり)」か「紅白麩」がおすすめです。

    市販の白だしを使えば、とても簡単にお吸い物が作れます。

    しかし、せっかくのお祝い事なので、昆布やかつお節などで出汁をとりましょう。

    ここでは「はまぐりの吸い物」の作り方を紹介します。

    作り方

    材料4人分
    はまぐり 4~12個
    水 600cc
    昆布 1枚
    酒 小さじ1/2
    塩 小さじ1/4

    はまぐりの個数は大きさによって異なります。

    できるだけ大きいものを選んだ方が見栄えがよくなります。

    調理手順
    1.はまぐりを3%の塩水に入れて常温で2~3時間置き砂抜きをする

    2.鍋に水、はまぐり、昆布をいれて、弱火で火にかける

    3.アクを取りながら煮立たせ、沸騰したらすぐに昆布を取り除く

    4.そのまま沸騰を続け、はまぐりが開いたら、酒を入れる

    5.最後に塩で好みの味に調整する

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