目次
「お食い初め」に欠かせない歯固め石を準備する方法を解説します。
どこで石を調達すればよいのか、また石の代わりとして使えるものは何かなど紹介します。
歯固め石とは?
お食い初めでは祝い膳と歯固め石を準備して赤ちゃんに食べる真似をさせるのが習わしです。
お食い初めでの歯固めに「石」が使われるようになった理由は定かではありません。
赤ちゃんに限らず、日本ではお正月になると堅い食べ物を噛んで、1年間しっかりと食べ物が食べられるようにと健康と長寿を願う風習がありました。
赤ちゃんの石を噛ませるというお食い初めの儀式も全く同じ意味があります。
「これから丈夫な歯が生えて、石のような硬い食べ物でも、しっかりと食べられますように」という願いを込めて縁起を担ぐのです。
「歯固め石」はどこで手に入れる?
お食い初めに欠かせない「歯固め石」ですが、入手する方法をいくつか紹介します。
1.神社で祈祷したものを購入する
大きな神社であれば、社務所でお守りなどと一緒に祈祷された「歯固め石(お食い初め石)」が売られています。
500円~1,000円程度です。
神社によっても異なりますが、通常、歯固め石は、お守りと同様にお食い初めの儀式が終わったら神社にお返しします。
2.石を拾って祈祷してもらう
「歯固め石」を授与(販売)していない神社であれば、自分で拾った石を宮司に祈祷してもらうこともできます。
祈祷料は3,000円~5,000円の神社が多いようです。
もし、石を神社で拾ったのであれば、お食い初め後は神社にお返しします。
3.神社の境内の石を拾う
そもそも境内にある石そのものが神聖なものであるため、それを拾って、そのまま歯固め石として利用することもできます。
懇意にしている神社があれば、社務所に行って「お食い初めのために境内の石をお借りしたい。終わったら必ずお返しします。」と声を掛けて借りましょう。
勝手に拾うという人もいますが、せっかくの子供の大事な儀式ですので、あまり後ろめたいことはしないほうがよいでしょう。
4.神社の石をネット通販で買う
びっくりするかもしれませんが、今どきはネット通販で神社が祈祷した「歯固め石」を購入することができます。
白崎八幡宮 歯固めの石
お食い初めの後は、郵便で石を神社にお返しします。
5.お祝い膳とセット注文する
こちらもネットで歯固め石を調達する方法のひとつですが、お祝い膳の仕出しを注文すると、石もセットでいただけるというものです。
高級料亭のお食い初め料理(歯固め石付き)
こちらの仕出し業者は神社で祈祷した石をセットにしてくれています。
6.身近な石を使う
お食い初めの石は、必ず神社の石を使わないといけないというルールはありません。
ご利益がありそうだという理由で広く使われているだけなので、実際のところ、どんな石でも構わないのです。
例えば、自宅の庭の石でもよく、歯固めのために代々使われている石がある家庭もあるくらいです。
また、きれいな川が近くに河原の石を拾って「歯固め石」としてもよいでしょう。
どんな石であれ、子供の健やかな成長を願って「お食い初め」をすることが一番大切です。
なお、石を拾ってきたら、必ず丁寧に洗い、消毒してからお膳に添えるようにしましょう。
歯固め石の代用品になる食べ物とは?
お食い初めの歯固めでは石を使うことが多いのですが、それ以外の物を使う地域もあります。
その代表が「お餅」です。
お餅も堅い食べ物であるため、長寿を願って行うお正月の歯固めでも鏡餅がよく使われています。
お食い初めではこの鏡餅をとっておいて噛む真似をさせる地域もあるようです。
よくよく考えてみれば「餅」は食べ物なので、「石」よりもよっぽど歯固めとしてご利益がありそうな気がします。
他にも正月の歯固めでは、栗や大根、昆布などの食べ物を食べる習慣があるので、お食い初めでもこれらのものを使っても構わないでしょう。
栗や昆布はお祝い事に欠かせない食べ物なのでお食い初めにもふさわしい代用品とも言えるでしょう。
歯固め石の使い方(食べる順番)
お祝い膳と歯固め石を食べさせる順番は、地域や家庭によって習わしが異なります。
一例を挙げると
※これを3回繰り返す
となります。
最後に歯固め石を口元に寄せます。
なお石を噛む真似をさせる時は、誤飲の恐れがあるので絶対に大人の手から石を離さないようにしましょう。