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1~2歳の幼児がお昼寝をしない理由とお昼寝しない場合の影響、そしてお昼寝をさせるための対策について解説します。
子供がお昼寝をしなくなるとママの休憩時間も減り本当に疲れます。
1歳後半からは自己主張も強くなるので、眠くなってわがままになると本当にイライラします。
では、なぜお昼寝をしなくなってしまうのでしょうか?
通常1~2歳は2時間以上のお昼寝をする
まずは、社団法人日本小児保健協会が公表している「平成12年度幼児健康度調査報告書」を基に1~2歳のお昼寝時間を見てみましょう。
昼寝時間 | 1歳 | 1歳半 | 2歳 |
---|---|---|---|
しない | 1.1% | 1.6% | 7.4% |
1時間 | 10.8% | 10.1% | 14.2% |
2時間 | 55.9% | 64.5% | 59.9% |
3時間 | 25.8% | 21.3% | 17.2% |
1歳・2歳でお昼寝しない子供は非常に少ないことがわかります。
3歳になると「お昼寝をしない」子供が約25%に増えるのですが、基本的に2歳まではお昼寝をするものです。
また、2歳になっても約8割が2時間以上のお昼寝をしています。
1歳・2歳がお昼寝をしない理由
ではなぜ1~2歳であるのにお昼寝をしなくなってしまったのか考えられる理由を見ていきましょう。
1.欲求が強くなる
本当は眠いのに、ママ・パパと遊びたいのでお昼寝したくないという理由です。
1歳半を過ぎると自己主張が強くなって「イヤイヤ期」に突入します。
「こうしたい」「ああしたい」という欲求が強い上に、その気持ちと折り合いをつけることもできないので、どんなにママがお昼寝させようと試みても絶対に寝ようとしません。
無理に寝かせようとすると、かえって泣いて怒り出します。
また、お昼寝しないために夕方になると強烈な眠気に襲われるのですが、この時に癇癪(かんしゃく)を起こして、狂乱状態に陥る子供もいます。
2.夜の睡眠時間が長い
「平成12年度幼児健康度調査報告書」によれば、1歳~2歳の夜の平均睡眠時間は約10時間です。
21時に寝て、7時に起きるとちょうど10時間になります。
これに加えて2時間のお昼寝をします。
仮に21時に寝て、朝8時頃まで寝ていたとしたら、夜の睡眠時間がやや長いので、お昼寝をしなくなる可能性があります。
また、1歳を過ぎると、食べる量も増えますし、歩くなどの運動もできるようになるため、日中の体力がどんどんついてきます。
夜に十分な睡眠時間が確保されていれば、2歳前後になる頃には日中は寝ないでも過ごすことができるようになることも考えられます。
3.テレビやスマホの影響
千葉市の保育園で実施された「メディア接触と生活習慣についてのアンケート」結果によれば、スマホ・タブレットを使用している児童の割合は1歳で約6割、2歳で約8割にものぼることが報告されています。
テレビやスマホに使われているLEDライトは、脳を興奮状態にして睡眠を妨げることが分かっています。
家事で忙しい時にはスマホやテレビについ頼ってしまいがちですが、お昼寝の前にこうした電子機器を与えてしまうと目がさえて眠れなくなります。
お昼寝をしない場合の影響とは?
1~2歳の子供がお昼寝をしないからといって成長に悪影響がでるという科学的な調査報告はありません。
しかし、睡眠自体は子供の体力やケガの回復に欠かせない時間であり、最低でも1日10時間以上は睡眠をしたほうがよいと考えられています。
睡眠は質が重要であり長ければ良いというものでありませんが、昼夜合わせた平均的な睡眠時間は1歳半頃までは1日13~14時間、1歳後半から2歳では12時間となっています。
できるだけ、これに近い睡眠時間を確保することが望ましいでしょう。
1~2歳をお昼寝させるための対策
お昼寝しない場合、結果的に夜に早く寝てしまうことが多いため、無理にお昼寝をさせる必要はありません。
しかし、何らかの事情でどうしてもお昼寝をしてほしいこともあるでしょう。
そんな時のお昼寝をさせる対策を紹介します。
1.朝は早起きする
朝早く起きれば、それだけ日中に眠たくなる可能性は高くなります。
無理に起こすとグズって困るのであれば、カーテンを早めに開けて、自然に目が覚めるようにするとよいでしょう。
2.運動する
子供は疲れると眠たくなります。
午前中に公園などに行って体を使った遊びをさせましょう。
駆けっこ、階段のぼり、鉄棒、ボール遊びなど、とにかくたくさん体を動かします。
お昼を食べ終わる頃にはすっかり眠たくなっているでしょう。
3.お散歩で寝かしつける
イヤイヤ期に入った子供の場合は、どんなに眠くても、疲れていても「寝たくない」と思えば、意地でも寝てくれません。
ベッドに連れて行ったり、部屋を暗くするだけでも怒り出す子供もいるでしょう。
無理に寝かしつけることは難しいので、昼食後に抱っこ紐やベビーカーに乗せて、ゆっくりをお散歩をすると、意外とコロッと寝てしまうことがあります。