新生児がくしゃみと咳をしたら感染症(風邪)を疑おう

赤ちゃんが「くしゃみ」と「咳」を同時にしていたら風邪を疑った方がいいかもしれません。

新生児が風邪をひいてしまう仕組みと対処について解説します。

「くしゃみ」と「咳」の原因は免疫反応

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まず、新生児が「くしゃみ」をしてしまう理由は風邪以外にもあります。

例えば、「血管性運動鼻炎」や「アレルギー性鼻炎」が原因である可能性があります。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

なぜ新生児はくしゃみを連発するのか?原因と対処法について
生まれたばかりの赤ちゃんが頻繁にくしゃみをしていると心配になりますよね? どうして新生児がくしゃみをするのかという...

しかし、「くしゃみ」と「咳」が同時に頻発しているのであれば、風邪のひきはじめによく見られる「免疫反応」が疑われます。

「免疫反応」とは、体内に侵入しようとしたウィルスや細菌などの異物を、攻撃して除去する仕組みです。

くしゃみと咳によって、鼻や喉についたウィルスを外に出そうとしているのです。

新生児は風邪をひかないって本当?

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新生児は胎内にいるときにお母さんからもらった免疫(抗体)に守られているから「風邪をひかない」という話を聞いたことがあるママも多いことでしょう。

確かに、新生児は「IgG」という免疫を胎児の時に獲得して生まれてきます。

しかも、「IgG」の濃度は大人のものと変わらないか、それ以上の割合であるとされています。

免疫には5つの種類があることが知られていて、その中でも「IgG」は、幅広い病気に対して最も活発に働いてくれる免疫とされています。

お母さんからもらった「IgG」は生後3か月を過ぎると急激に減少し、その後、何度もウィルスや細菌に感染することで、子供自身の体の中で「IgG」が生産され増えていきます。

しかし、子供が5~6歳になったとしても、生後3か月までの「IgG」の濃度と比べれば、まだ7,8割にすぎません。

「新生児が風邪をひかない」と言われるのは、こうした理由があるのです。

ただし、免疫があるから「絶対に風邪をひかない」わけではありません。

免疫を十分に獲得している大人が風邪をひいてしまうように、新生児であっても、大量のウィルスや細菌に曝(さら)されれば、感染症を発症します。

新生児はどこで風邪をひくの?

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母親からもらった免疫があっても風邪になることはわかっていただけたと思います。

ところで、基本的に外出することのない新生児は、いったいどこで風邪にかかってしまうのでしょうか?

行動範囲や交際範囲が限られる新生児の場合、風邪を始めとする「感染症」の感染ルートは、基本的に家族です。

風邪を引いた家族が新生児のお世話をしたときに、たくさんのウィルスが口や鼻に入り込んで感染してしまうのです。

そのため体調不良である家族は、なるべく、新生児と接触しないように注意する必要があります。

病院にいったほうがいい?

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風邪の疑いがある「くしゃみ」と「咳」が出ていた場合、すぐに病院にいったほうがいいのでしょうか?

もし、「くしゃみ」と「咳」が一時的なものではなく、1日中頻発しているようであれば、早めに医療機関を受診しましょう。

また、時々「くしゃみ」や「咳」が出る程度であったとしても、体温をこまめに計り、熱が37.5度以上になっていたら、すぐにでも医療機関を受診しましょう。

新生児は免疫があるとはいえ、それ以外の病気と戦うための機能(内臓や中枢神経の働き、など)は、未熟なままです。

単なる風邪であっても、重症化するリスクが高いため、早めの受診を心がけましょう。

特に、新生児が発熱する場合は、風邪以外の重大な病気が潜んでいることがあることも知っておきましょう。

風邪以外の発熱の理由についてはこちらをご覧ください。

新生児の体温が高い!親は何をすべきか?【原因と対処】
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風邪が流行する冬の時期は細心の注意を!

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冬は、新生児にとっても感染症にかかりやすい時期でもあります。

その理由は、風邪が流行し、赤ちゃんをお世話する家族が感染してしまう可能性が高いことがひとつに上げられます。

二つ目には、赤ちゃんが過ごしている部屋も、ウィルスの生存しやすい環境になっていることが挙げられます。

ウィルスは、部屋の温度と湿度が低いと、長期間生存し続けます。

しかし、部屋の温度を20度以上、湿度を50%以上にすることで、6時間以内にほとんどのウィルスが死滅します。(インフルエンザの場合)

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(出典)東京都感染症情報センター

従って、特に冬場は、帰宅した家族の手洗いとうがい、部屋の加湿をしっかり行いましょう。

また、冬は風邪以外の感染症も流行します。こちらの記事も併せて読んで、予防法を知っておきましょう。

新生児の発熱を予防するために親ができること
新生児は、様々な理由で体温が高くなり発熱をします。 その中でも、発熱を伴う感染症は、親の意識や行動によって防ぐこと...


<参考出典>
メルクマニュアル医学百科
保育所における感染症対策ガイドライン