新生児の母乳性黄疸はいつまで続くの?治療は必要なの?

母乳が原因で、新生児の黄疸が続いてしまうことがあります。

「なぜ、母乳が黄疸を引き起こすのか?」原因と治療について解説します。

新生児黄疸(生理的黄疸)とは?

0-baby18

黄疸は、血液中にある「ビリルビン」という黄色い物質が増えることで、皮膚の色を黄色くする症状のことを言います。

新生児は、ビリルビンの素となる赤血球の量が比較的多いことが知られています。

その理由は、お母さんの胎内は酸素が少なく、これを効率的に取り込むために大量の赤血球が必要となるためです。

胎内にいる時に作られた赤血球の寿命は短く、出産後に赤血球が壊されることで、「ビリルビン」が大量に生成され、黄疸になるのです。

新生児黄疸は、新生児の90%にみられる正常なものです。

生後2日目くらいから黄疸が確認され1週間を過ぎると自然に消滅します。

生後2週間を過ぎた黄疸は「遷延性黄疸」

新生児黄疸は生後2,3日からあらわれます。

その後、哺乳によって排便が繰り返され、血中の「ビリルビン」が体外に排出されるため、1週間を過ぎると黄疸は見られなくなります。

しかし、何らかの異常によって、2週間を過ぎても黄疸が消えない場合があります。

これを遷延性黄疸と言います。

遷延性黄疸は、胆道閉鎖症などの病気が原因であることもありますが、多くの場合、母乳が原因となって引き起こされます。

母乳性黄疸になるのはどうして?

0-baby24

残念ながら、なぜ母乳が黄疸の原因となるのか、はっきりしたことはわかっていません。

黄疸の原因であるビリルビンは、肝臓に運ばれた後に、胆汁の一部として腸に分泌されます。

腸内にあるビリルビンは、細菌の酵素により「ウロビリノーゲン」へと還元され、便として排出されます。

しかし、一部は腸から吸収され再び「肝臓」に戻ることが知られています。

これをビリルビンの「腸管循環」と言います。

母乳に含まれる何らかの成分が作用することで「腸管循環」を増やし、結果的に血液中のビリルビンの濃度が高い状態で維持されてしまうのです。

母乳性黄疸は治療の必要なし

重症の黄疸になると、脳性まひや聴覚障害などの後遺症が残る場合があります。

これは「核黄疸」と呼ばれています。

しかし、母乳性黄疸は、生理的なもので、「核黄疸」に発展することはありません。

そのため、新生児が飲む母乳量が十分であり、かつ、発育に問題がなければ、治療の必要はないとされています。

母乳育児も継続して問題ありません。

ただし、病気が潜在していないか確認するため、また、上昇しているビリルビン値を下げるために、1~2日程度、母乳をやめて粉ミルクで栄養を与える場合があります。

なお、ビリルビン値は、新生児の排泄頻度や肝機能の処理能力、腸内環境などによって左右されるため、一度、母乳性の黄疸が見られなくなっても再び顕れることがあります。

しかし、およそ2~3か月で自然に消失します。

治療が必要な早期の母乳性黄疸

blue-light

母乳性黄疸の新生児は、生後1週間以内のビリルビン値も高くなる傾向があります。

特に完全母乳で、かつ、母乳分泌量が少ないと、新生児が栄養不足・水分不足になります。

その結果、ビリルビンを体外に排出してくれる尿と便が少なくなり、ビリルビンが血液中に留まってしまうのです。

血液中にあるビリルビンは、通常、アルブミンという物質と結合していますが、一部、結合していない「遊離ビリルビン」が存在しています。

この「遊離ビリルビン」には毒性があり、新生児の脳に侵入し蓄積すると「核黄疸」へと発展します。

従って、ビリルビン値が基準値を上回る場合には、「核黄疸」を予防するために、ビリルビンを早期に体外へと排出する「光線療法」を行います。

光線(青い光)を赤ちゃんの皮膚にあてることで、ビリルビンを便や尿になりやすい性質に変換するのです。

「光線療法」が必要とされる基準値は、出産時の体重や生後日齢によって異なりますが、正常体重児であれば、ビリルビン値が12~18mg以上とされています。


退院後も続く遷延性黄疸の中には、母乳ではなく病気が原因である場合もあります。

詳細はこちらの記事をご覧ください。

病気が原因の新生児黄疸-その種類と治療法-
ほとんどの新生児は、病気ではない生理的な黄疸があらわれます。 しかし、病気が原因で、治療を必要とする黄疸(高ビリル...


(参考出典)
日本子ども家庭総合研究所
日本産婦人科学会
日本小児栄養消化肝臓学会
メルクマニュアル
ひらしま産婦人科
くらしげ小児科

スポンサーリンク
アドセンス
アドセンス
本日の人気記事

本日の人気記事

年間1万2千円も節約できる!?お得なオムツの買い方とは?
どのお店でオムツを買うと一番安いか知っていますか? お店ごとにパッケージに入っている枚数も値段も違うので、どこが安...