『乳児湿疹』は石鹸が原因なのか?

子育て中のママ・パパの会話で、石鹸が肌にあわず「湿疹になった」「湿疹が悪化した」、石鹸を変えたら「良くなった」などの話が良く出てきます。

そこで乳児湿疹と石鹸の関連性について解説します。

この記事には疾病の情報が一部に含まれています。当記事を参考にした自己診断は決して行わないでください。気になることがあれば、医療機関を受診することを強くお勧めします。自己診断によるトラブルは一切の責任を負いかねます。

赤ちゃんの湿疹は石鹸が原因なのか?

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1.乳児湿疹は皮脂の過剰分泌が原因

3ヶ月頃までに顕れる乳児の湿疹の多くは「脂漏性湿疹(脂漏性皮膚炎)」と呼ばれるものです。

これは、皮脂が過剰に分泌することで、赤ちゃんの顔が赤くなったり、皮脂腺が密集するおでこや頭皮などに黄色いフケのようなものがベッタリとついてしまう皮膚炎です。

赤ちゃんは生後3か月まで男性ホルモンが多く分泌することが知られており、その影響で皮脂が増えると言われています。

一過性の湿疹ですが、長引くとアレルギー性の皮膚炎に発展することもあるため、医療機関を受診して適切な対処をする必要があります。

2.石鹸は乳児湿疹の原因となるアレルゲンになるのか?

「湿疹がでたけど、○○という石鹸を使ったらなおった」

「石鹸や保湿剤を使わなくなったら改善した」

「進められた○○という石鹸をつかったら余計にひどくなった」

このような話は、育児中の親同士の会話でも、ネットの口コミやSNSなどでもよく聞かれます。

アレルギーの影響によって引き起こされるアトピー性皮膚炎は、主にハウスダストやカビ、ペット、たまご、小麦粉、牛乳などがアレルゲンとされています。

実際に何がアレルゲンになっているのかは患者の採血をして検査することで特定します。

もし、使用している石鹸によるアレルギーを疑っているのであれば、皮膚科でパッチテストを実施してもらうこともできます。

つまり、うわさ話に流されずに、皮膚炎に悩んでいるのであれば医療機関を受診してその赤ちゃんの状態に合わせた正しい診断に基づいて、ケアをすることが重要です。

石鹸を使った赤ちゃんの素肌ケア

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乳児湿疹を発症したら、早めに皮膚科や小児科を受診して、湿疹の状態に合った適切なケアを指導してもらいましょう。

以下では、湿疹の状態ではない赤ちゃんの日常ケアについて解説しています。

1.石鹸による洗い過ぎには注意が必要

もし、石鹸が乳児湿疹に影響する可能性があるとすれば、ひとつには「洗い過ぎ」が考えられます。

赤ちゃんは皮膚バリアが薄く、汗や汚れなどの刺激を受けやすいものです。

そして、皮脂は本来、皮膚の潤いを保って、こうした刺激から守ってくれる役割を果たしています。

しかし、皮脂の過剰分泌による乳児湿疹を予防しようと、石鹸で洗い過ぎてしまうために、必要な皮脂も洗い流してしまい、肌が乾燥することで皮膚バリアが弱くなり、かえって乳児湿疹ができてしまう可能性があります。

また、アトピー性皮膚炎も必ずしも食物などのアレルギーだけが原因ではなく、肌が乾燥しやすい体質のために、外部から様々な刺激を受けてしまうことも要因として挙げられます。

特に生後3か月頃からは皮脂の分泌が少なくなって、肌が乾燥しやすくなりますので、洗い過ぎることで、余計に乾燥肌になってしまう可能性があります。

2.石鹸で洗った後はしっかり保湿

石鹸を使った沐浴(入浴)は以下のような手順で行います。

1.石鹸をよく泡立てる
2.優しくなで洗いをする
3.水で石鹸をよくすすぐ
4.タオルで抑えるようにして水分をぬぐう
5.ワセリン等で保湿する

まず、石鹸を泡立てずに洗おうとすると、こすり洗いになりがちです。

そのため専用ネットを使うなどして、よく泡立てましょう。

泡タイプのボディソープを使うとより簡単です。

次に、泡を手に付けたら、指の腹で、やさしく撫でるようにして洗います。

そして、石鹸が皮膚に残らないように、よく流水ですすぎます。

タオルも、「ごしごし」と拭くのではなく、そっと水分を取るように抑えます。

最後に、肌の乾燥を防ぐためワセリン等の保湿剤を薄く塗ります。

なお、脂漏性湿疹を心配し過ぎて、1日に何度も石鹸で洗うことは避けましょう。

授乳後に口の周りを清潔にする時には、石鹸ではなく水だけで洗い流すようにします。

石鹸を使って洗いたい場合には、そのあとに保湿を忘れないようにしましょう。


(参考書籍)
医学書院「新看護学・母子看護」
金原出版「小児看護学」
小学館「家庭の医学大辞典」
学研「赤ちゃんの病気全百科」
ベネッセ「赤ちゃんの病気新百科」
おおがクリニック
いっかく皮膚科クリニック

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