はちみつだけじゃない!―乳幼児が食中毒になる意外な食品―

赤ちゃんや子供はもちろん大人も食中毒になる可能性のある食品を紹介します。

あわせてリスクのある食品の適切な調理方法や保存方法についても解説します。

なお、この記事は主に厚生労働省が公表している食中毒に関する情報に基づいて構成されています。

1.はちみつ

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今年、はちみつを入れたジュースを飲んで乳児が死亡するというニュースがありました。

ハチミツの危険性は、母子手帳にも商品パッケージにも書かれているため、広く知られていることだと思っていたのですが・・・。

ほとんどのママ・パパが「はちみつは生ものだから、赤ちゃんに食べさせてはいけない」と理解していることでしょう。

はちみつで赤ちゃんが食中毒になってしまうは、ボツリヌス菌という菌が原因です。

大人がはちみつを食べても平気なのは、腸内細菌のおかげでボツリヌス菌の活動を抑え込むことができるからです。

しかし、離乳食をはじめたばかりの赤ちゃんは、まだ腸内細菌が整っていないため腸内でボツリヌス菌が増殖してしまうのです。

また、ボツリヌス菌は熱に強く一般的な調理方法で加熱したとしても死滅しないので、離乳食の調味料として使うことも絶対にやめましょう。


<参考出典>
厚生労働省「ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。」

2.カレー

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子どもたちが大好きなカレー。

週に1度は食べるという家庭も多いのではないでしょうか?

そのカレーで「食中毒になる?」と驚かれる人も多いでしょう。

しかし、現実に今年3月にも幼稚園で出されたカレーを食べたことによる集団食中毒が発生しています。

カレーによる食中毒は、ウェルシュ菌という細菌が原因です。

実はこのウェルシュ菌、どこにでもあるような細菌で、カレーだけでなくシチューや煮魚、野菜の煮物などの煮込み料理全般で食中毒を引き起こす危険性があるのです。

ウェルシュ菌は熱にとても強く、1~6時間も火にかけて煮込んでいたとしても死滅しない細菌です。

そして温度が55度以下になると増殖をはじめます。

カレーなどの煮込み料理は、時間が経つと味がなじんで美味しくなるため、あえて料理をした翌日に食べる、日中に作り置きして夜食べる、といったことも一般的です。

しかし、煮込み料理は常温で置いておくと温かい状態が持続しやすいため、ウェルシュ菌の増殖には最適な環境なのです。

もし、調理後すぐに食べないのであれば必ず冷蔵庫で保存しましょう。

10度以下の環境であれば、細菌の増殖がしにくくなります。

さらに、保存していたものを食べる際には、しっかりと加熱をしましょう。


<参考出典>
厚生労働省「ウェルシュ菌による食中毒について」

3.スパゲッティ

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カレーと同じく、ナポリタンやミートソースも子供たちが大好きな食べ物のひとつです。

「えー、スパゲティも?」と思うかもしれません。

実はスパゲティだけでなく、うどんやピラフ、おにぎり等々、小麦粉やお米などの穀類を使った料理であれば食中毒になる可能性があるのです。

その原因は、「セレウス菌」という細菌です。

ウェルシュ菌と同じようにどこにでも生息していて、高温に強いため、加熱調理をしても死滅しないという特徴があります。

温度が8~55度の間の時に増殖するため、やはり常温で放置することは危険です。

調理後すぐに食べない場合には、必ず冷蔵庫で保存しましょう。

また、お弁当での食中毒も「セレウス菌」が原因の場合があります。

温かい状態でお弁当に蓋をすることは避け、「素早く」そして「よく」冷ましてから蓋をするようにしましょう。


<参考出典>
厚生労働省「セレウス菌による食中毒について」

4.ハンバーグ

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カレーにスパゲティ、そしてハンバーグでも食中毒になる可能性があります。

お寿司などの生もの以外で食中毒になるかもしれないと想起するママは少ないのでは?

子供がよく食べる料理でも、誤った調理や保存により食中毒になる危険性があることを知っておきましょう。

さて、ハンバーグで引き起こされる食中毒の原因は「カンピロバクター」や「サルモネラ菌」という細菌です。

カンピロバクター食中毒は毎年2000人前後も発生しているため、特に注意が必要です。

「カンピロバクター」も「サルモネラ菌」も牛や鶏などの家畜が保菌している細菌で、「生」、「半生」、「加熱不足」のお肉を食べることで食中毒になる可能性があります。

ともに75度以上の温度で1分間加熱すれば死滅するという「熱に弱い細菌」であるため、中心部までしっかりと加熱して調理後すぐに食べるようにしましょう。

ハンバーグなどの肉料理は、焼きすぎるとジューシーさが損なわれるので、必要最小限の火入れにしたいところです。しかし、子供がいる家庭では特に安全性を優先して加熱時間を多めにしましょう。

また、意外に見落としがちなのは、まな板や包丁などの調理器具です。

生肉を切ったまな板や包丁は細菌に汚染されている可能性があります。

例えば作った肉料理を子供用に小さく切る時に、しっかりと消毒していないまな板や包丁を使えば食中毒になる恐れもあるのです。


<参考出典>
厚生労働省「カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)」
厚生労働省「お肉はよく焼いて食べよう」
厚生労働省「クッキング保育実施のチェック項目」