国民健康保険の出産一時金がもらえる条件と手続き方法

国民健康保険に加入している人が出産一時金を受給するための条件や手続き方法について解説します。

海外で出産した場合の手続き方法も紹介しています。

国民健康保険における出産一時金の概要

出産一時金が支給される金額や条件は、国民健康保険でも会社の健康保険組合でも全く一緒です。

1.支給額はいくら?

出産一時金は1人の出産に対して42万円が支給されます。

42万円のうち404,000円は出産に対する給付金で、16,000円は産科医療補償制度に対する給付金です。

産科医療補償制度とは分娩に関連して赤ちゃんが重度脳性まひを発症してしまった場合に経済的な支援をしてくれる、いわば「保険」のような制度です。

その掛け金として病院を通じて妊婦が16000円を支払う必要があるのですが、これを健康保険が負担してくれるのです。

そのため海外で出産するなど産科医療補償制度を利用しない出産の場合は、404,000円だけが支給されます。

2.受給の条件は?

出産一時金を受給するためには、次の条件を満たす必要があります。

妊娠4か月以上での出産であること(死産・流産・早産も含む)

国民健康保険も健康保険組合も「何カ月以上加入していないと出産一時金は受け取れない」といった加入期間の関わる条件は存在しません。

健康保険に加入していて、かつ上記の条件を満たしていれば誰でも受け取れます。

出産一時金を受け取るための手続き

国民健康保険の加入者が出産一時金を受け取るために行う手続きについて説明します。

1.産科で申請書を書くだけ

出産一時金は、出産する産科の窓口で申請書(同意書)を受け取り、必要事項を記入して提出するだけで手続きは完了します。

出産後、世帯主(被保険者)に代わって病院が出産一時金の手続きをして42万円を受け取ります。

そのため本来は退院時に50万円前後の医療費の支払いが発生するのですが、出産一時金が病院に振り込まれるため窓口負担が10万円程度で済むのです。

2.まれに自分で市役所に行く必要もある

このように通常は、病院が出産一時金の手続きをしてくれます。これを「直接支払制度」と呼びます。

しかし、稀なケースですが小さな産科の場合は、その事務手続きをするためのスタッフがいない等の理由で、加入者本人が手続きする必要があります。

「受取代理制度」と呼ばれる手続きです。

この場合、加入者本人(または家族)が出産前に市区町村の国民健康保険の窓口に行って必要書類を書いて提出する必要があります。

市区町村での手続きを事前に済ますことで、病院に出産一時金が振り込まれるため、退院時の支払いは差額だけで済むのです。

3.海外での出産は市区町村で手続き

海外で出産した場合にも出産一時金を受け取ることができます。

国民健康保険の場合は、出産後に帰国してから市区町村の窓口に行って出産一時金の申請を行います。

申請する際には、海外で出産したことを証明する書類が必要になります。

そのため退院する前に出生証明書を作成してもらえるよう忘れずに依頼しましょう。

なお、市区町村によっては外国語の出生証明書と併せて日本語訳も必要になることがあります。

詳細については国民健康保険に加入している市区町村のホームページ等で必ず調べましょう。

国民健康保険には出産手当金がない

以上のように、出産一時金については国民健康保険であれ健康保険組合であれ制度や手続きにほとんど違いはありません。

しかし、産休中に支給される出産手当金については、残念ながら国民健康保険にはありません。

その理由についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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<参考出典>>
厚生労働省「出産育児一時金の支給額・支払方法について