出産育児一時金の申請方法の全て!-直接支払制度・受取代理制度・差額の請求-

申請方法が複数ある「出産育児一時金」。

わかりづらい手続きについて、まとめて解説します。

出産育児一時金の手続き

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出産育児一時金を受給するためには、次の3つの方法で手続きを行います。

  • 直接支払制度
  • 受取代理制度
  • 出産育児一時金支給申請書による申請
  • どの手続き方法であっても、もらえる一時金は同じです。

    ただし、手続きの流れが異なるので、一つずつ紹介します。

    1.直接支払制度

    ほとんどの人は、この「直接支払制度」を使って、一時金の支給を受けます。

    なぜなら、医療機関の大部分が「直接支払制度」による窓口対応をしているからです。

    「直接支払制度」は、42万円の出産育児一時金を「出産した本人」ではなく、「医療機関」に支給する制度です。

    そのおかげで、利用者は退院時に大金を準備する必要がなくなり、42万円を超える差額分だけ窓口で自己負担すればいいのです。

    手続きの方法

    1.お産をする医療機関で直接支払制度に関する「代理契約書」を受け取る

    2.必要事項を記入して、医療機関の窓口に提出

    3.退院時に、42万円を超える部分のみ、自費で支払う

    「代理契約書」というのは、本来、出産した本人(出産した家族がいる被保険者)が受け取るべき一時金を、「医療機関が受け取っても構わない」とする合意書です。

    2.受取代理制度

    一部の産科・助産院では、「直接支払制度」ではなく、「受取代理制度」が導入されています。

    「直接支払制度」と同じく、利用者の窓口負担が軽減されます。

    しかし、支給の申請手続きは、ひと手間増えます。

    なぜなら、「直接支払制度」の医療機関では、保険組合に対する一時金の請求手続きを「医療機関」自身がやってくれるのですが、「受取代理制度」の医療機関はやってくれないからです。

    そもそも、「受取代理制度」は、医療機関側が、煩雑な事務処理をしなくて済むようにできた制度なのです。

    受取代理制度が採用されている医療機関は公表されていますので、確認してください。

    厚生労働省 受取代理制度導入届 提出施設一覧(平成28年度)

    手続きの方法(自分で手続きする場合)

    1.保険組合(国保は市町村)から「受取代理用」の「出産育児一時金等支給申請書」をもらう

    2.申請書の必要事項を記入する

    3.医療機関にも申請書を渡して必要事項を記入してもらい、再度、申請書を受け取る

    4.保険組合に申請書を提出する

    5.退院時に、42万円を超える部分のみ、自費で支払う

    手続きの方法(会社経由の場合)

    総務・労務の担当者がいる企業に勤めていれば、担当者に手続きをお願いすることが一般的です。

    1.会社から「受取代理用」の「出産育児一時金等支給申請書」をもらう

    2.申請書の必要事項を記入する

    3.医療機関にも申請書を渡して必要事項を記入してもらい、再度、申請書を受け取る

    4.会社に申請書を提出する

    5.退院時に、42万円を超える部分のみ、自費で支払う

    3.出産育児一時金支給申請

    出産費用を医療機関の窓口で全額自己負担した後に、保険組合に一時金を請求する方法です。

    基本的にこの方法で、一時金を受け取ることはありません。

    ただし、直接支払制度の手続きを忘れた場合、予定より早く出産したため手続きが間に合わなかった場合などに利用します。

    手続きの方法

    1.退院時に、出産費用の全額を自費で支払い、領収書を受け取る

    2.保険組合から「出産育児一時金等支給申請書」をもらう

    3.申請書の必要事項を記入する。

    4.申請書を医療機関に渡して、必要事項を記入してもらい、再度受け取る

    5.領収書を添付して、保険組合に申請書を提出する

    なお、会社を通じて、保険組合への申請をすることもできますので、会社の担当者に相談してみましょう。

    出産育児一時金との差額について

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    出産費用が、育児一時金と全く同じ42万円であるとは限りません。

    差額が生じた場合の手続きについて説明します。

    1.出産費用が一時金より高い場合

    出産育児手当一時金の42万円は、全国の平均的な出産費用に基づいて判断された金額です。

    そのため出産費用が42万円以内に収まる医療機関も多くあります。

    しかし、次のような場合、42万円を超えることがほとんどです。

  • 入院中、「個室」を利用した
  • 入院期間が予定より延びた
  • お祝いや記念品などの付帯サービスが充実している
  • 無痛分娩で出産した、等々
  • もし出産費用が、42万円を超えてしまった場合は、その差額を医療機関の窓口で支払うことになります。

    2.出産費用が一時金より安い場合

    もし、出産費用が42万円未満の場合には、保険組合から差額の一時金を受け取ることができます。

    例えば、出産費用が39万円だった場合は、差額の3万円が受け取れます。

    手続きの方法

    1.保険組合から「出産育児一時金差額請求書(出産育児一時金等内払金支払依頼書)」をもらう

    2.申請書の必要事項を記入する

    3.「領収書」、「直接払制度の代理契約書」を添付して、保険組合に申請書を提出する

    申請する際には、通常「領収証(明細書)」「直接払制度の代理契約書」が必要なります。

    保険組合によって必要な添付書類が異なりますので、それぞれの健康保険組合のホームページなどで確認しましょう。


    出産育児一時金の支給条件については、こちらをご覧ください。
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