『お年賀』基礎知識―いつまでに渡す?のしの書き方は?等―

お正月に実家に帰省する、お世話になった人のご自宅に挨拶に伺う際には、お年賀を持っていくのが最低限のマナーです。

お年賀の渡し方、熨斗の書き方など、今さら人には聞けない基礎知識を紹介します。

お年賀の基礎知識【渡し方】

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1.お年賀とは何か?

お年賀とはもともと旧年中にお世話になった方々の自宅を訪問して、年始のご挨拶をすることです。

お挨拶の範囲としては、実家・親戚・仕事の上司等が一般的です。

訪問の際に手土産として品物を贈ることが通例であるため、品物自体を「お年賀」と呼ぶようになりました。

そのため訪問した際には、必ず「明けましておめでとうございます。旧年中はたいへんお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。」という感謝の言葉や新年の挨拶とともに品物を手渡しするのが基本マナーです。

2.いつまでに渡すべきか?

お年賀は1月1日~7日までの「松の内」の時期に渡すことになっています。

「松の内」とはお正月飾り(松飾り)がある間と言う意味になります。

つまり「松の内」の期間が一般的にお正月の期間とされ、この時期に贈るものをお年賀と呼びます。

中には1月15日の「小正月」までを松の内とする地方もありますが、それでも1月7日までに年始の挨拶をして、お年賀を渡すほうが無難です。

ちなみに「松の内」前後の期間に、お世話になった人に品物を贈る場合に、どのように呼ぶか知っていますか?

12月初旬から12月20日頃に贈る場合には「お歳暮」、1月8日以降に贈る場合には「寒中お見舞い」と呼び、熨斗の表書きもそのようにします。

3.お年賀の相場はいくらか?

お年賀は通常2000円~3000円が相場です。

日ごろお世話になっている方への贈り物ではありますが、お正月にご挨拶をする時の手土産という意味合いが強いため、高額である必要はありません。

ただし、2000~3000円はあくまで目安にすぎず、地域や親族のしきたり、ビジネスであれば業界の慣行を優先しましょう。

(なお、ビジネスにおいては金品を受け取らないという社内規定があることが一般的なので、高価なお年賀はかえって迷惑になることがあります。)

お世話になっている方への戸別訪問ではなく、実家に親族一同が集まるといた儀礼的なものであれば1000円前後でも構わないでしょう。

本来、お世話になっている事に対する感謝の意を表すのであれば「お歳暮」を贈ることが基本です。

もし「お歳暮」を贈っていない場合には、「お年賀」をその代わりとします。

この場合には、お歳暮の相場である5000円前後の品物を贈るとよでしょう。

4.熨斗(のし)の掛け方と書き方

熨斗の書き方を解説します。
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見本画像のように水引きは紅白蝶結びを使います。

表書きは、上段に「御年賀」または「お年賀」と書き、下段に贈り主の名前を書きます。

名前は名字だけでも構いませんが、夫婦での連名の場合はフルネームで記載します。

熨斗の掛け方には、「内のし」「外のし」の2種類があります。

品物の箱に直に熨斗をかけて、さらに包装紙で包む方法を「内のし」、品物を包装紙で包んだ後に熨斗をかける方法を「外のし」と呼びます。

お年賀の場合は、年始のあいさつで、手土産として手渡すことが多いため「外のし」とします。

もし、宅配する場合には「内のし」にします。

お年賀の基礎知識【受取り方】

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1.お年賀をもらった時

お年賀をもらった時は、「お気遣いありがとうございます。」と感謝を意を伝えましょう。

その場では開封せず、贈り主が帰った後に開封するのが基本マナーです。

しかし、親子・兄弟などの身内や友人など気心知れた仲であれば、お互い了解のうえで、その場で開封しても構わないでしょう。

最近では、「つまらないものですが」と控えめに品物を頂くばかりではなく、「地元の有名なお菓子で美味しいと評判です」と渡されることが多いと思いますので、「それなら、是非一緒に食べませんか?」と贈り主に聞いても構わないでしょう。

2.お年賀のお返しは必要か?

基本的には不要です。

お年賀を頂く場合、贈り主が自宅を来訪します。

お正月ですから、皆で集まってご馳走を頂くことになるでしょう。

お節料理などで訪問客をおもてなしすることになりますので、それ自体がお年賀のお返しとなるからです。

もし、宅配でお年賀を頂いた場合には、お返しをしたほうがよいでしょう。

ただし、年末にお歳暮を贈っていた場合には、その返礼としてお年賀がきていることが考えられますので、その場合は不要です。

お年賀のお返しをする場合にはお礼状だけでも構いませんが、返礼品と一緒に「本来はこちらから贈るべきところ恐縮です。」との旨を手紙を同封して贈ると良いでしょう。

返礼の時期が松の内(1月7日まで)であれば表書きは「お年賀」、松の内を過ぎていたら「寒中お見舞い」とします。

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