5月5日は「菖蒲湯」に入ろう!―子供にもわかる効能や由来の解説―

端午の節句である5月5日には子供と一緒に「菖蒲湯」に入りましょう。

子供の「なぜ?」に応えられるように、菖蒲湯の由来や効能などをわかりやすく解説します。

「菖蒲湯」の子供向けQ&A

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まずは、子供向けの説明を紹介します。

さらに深く知りたい場合は「大人向け」の詳細解説も読んでください。

1.菖蒲(しょうぶ)って何?

植物だよ。

剣みたいに鋭い葉っぱの形をしているの。

2.なんでお風呂に入れるの?

菖蒲は昔から薬としても使われているものだから、菖蒲のお風呂に入れば健康になると考えていたんだよ。

3.なんで5月5日に入るの?

5月は春から夏になる季節でしょ?

季節がかわる時期は病気になりやすいから、5月にたくさん生えいて薬にもなる菖蒲をお風呂に入れたんだよ。

中でも5月5日は、5が並ぶので、菖蒲湯に入ったり、おいしいもの食べたりして、「病気に負けないように」と願うには良い日だと考えられてきたんだよ。

4.数字が並ぶと良い日なの?

そうだね。

1月1日はお正月だし、3月3日はひな祭りだし、7月7日は七夕でしょ?

昔の人は、数字が並ぶと何か意味があると思っていたんだろうね。

「菖蒲湯」の大人向け詳細解説

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1.菖蒲はどんな植物?

東京都葛飾区に「堀切菖蒲園」があります。

6月になると「菖蒲まつり」が開催され、美しい紫の花を見学するため多くの人出で賑わいます。

そのため「菖蒲」と言うと、花祭りで見る「花菖蒲」を思い浮かべてしまいますが、実は菖蒲湯に入れる菖蒲とは全くの別物です。

お風呂に入れる菖蒲は「ニオイショウブ」とも呼ばれショウブ科の植物です。

葉から強い臭いがでるためお湯やお酒に浸して香りを楽しむことができます。

また、薬用として世界各地で栽培されてきました。

一方、大きな花が咲く「花菖蒲」はアヤメ科の植物で、葉にはほとんど香りがありません。

2.なぜ菖蒲湯に入るのか?

古代中国(春秋戦国時代頃)では、菖蒲の持つ強い香りや薬用効果、「刀」のような鋭い葉先の形から、「邪気を払う」植物として、菖蒲を浸したお酒を飲んだり、門に飾るなどされてきました。

同時に邪気を払い健康や長寿を願って菖蒲を浸したお風呂入るという風習もすでにあったそうです。

それが日本にも伝わり、菖蒲を厄除けのために用いるようになったのです。

2.菖蒲湯にはいつ入るのか?

菖蒲湯に入るのは5月5日の端午の節句(子供の日)です。

古代中国の考え(陰陽五行思想)では5月は、災厄が起こる良くない月と考えられ、奇数の数字が並ぶ5月5日に邪気を払うための節句(宮中行事)が執り行われるようになりました。

5月は邪気を払う効果がある菖蒲が最盛期を迎えるため、節句行事にも使われていたのです。

日本においては、武士が支配する鎌倉時代以降、「菖蒲」を「尚武(武勇を大切にする意味)」と読むことができるため、武士にとって縁起のよい植物であると考えられるようになりました。

そのため、「端午の節句」を「尚武の節句」とも呼んで、跡取りである男の子の健康を願い、菖蒲湯に入る風習も長く続いてきたのです。

3.菖蒲湯の効能は?

菖蒲の葉や根は、乾燥させて漢方薬(生薬)として使われています。

漢方薬としての菖蒲は、鎮痛作用、鎮静作用、胃痛を和らげる効能があるとされています。

菖蒲をお風呂に入れると、爽やかな香りがします。

香りの主成分はアサロンやオイゲノール等の精油成分です。

オイゲノールは麻酔や殺菌のために薬として用いられる成分で、アサロンは、アロマオイルにも使われています。

菖蒲湯に入ることで血行を促進し、疲れを癒すと考えられているのですが、そもそもお風呂自体の同じ効果があるため、菖蒲湯に入ることでそれ以上の効果を感じることができてるかは個人差があります。