初誕生における「一升餅」の意味と使い方

1歳の誕生日である「初誕生」祝いでは一升餅を使った儀式を行うのが定番です。

そこで一升餅の意味や、全国各地に伝わる様々な儀式のやり方を紹介します。

一升餅とは?

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1.一升餅と一生餅

「一升」とは、お米などを量る時の単位であり、約1.8リットルの容量を意味しています。

初誕生のお祝いとして使われる一升餅は、一升の容量のお餅ではなく、1.8キログラムの重さのお餅として販売されているケースが多いようです。

また、一生餅は「一升餅」が変化した言葉で、本来は「一升餅」が正しく、地域によっては「誕生餅」「立ち餅」「力餅」とも呼ばれています。

「一生、健康でありますように」などの意味が込められて縁起がいいことから、近年「一生餅」という字が使われるようになったものと推測されます。

2.なぜ初誕生には一升餅なのか?

「初誕生」のお祝いで一升餅が使われるようになった時期や起源は定かではありません。

しかし、古来より日本では「餅」を神様への重要なお供え物として使っており、神様の魂を模した神聖な食べ物だと考えていました。

赤ちゃんが立ち上がり歩きはじめる1歳の時期に、餅を使った儀式をすることで、神様の魂を取り込み、足腰が丈夫で健康に育つようにと祈願する意味があると考えられています。

ここでいう神様とは一般的には氏神(ご先祖様)を指していますが、一升餅は天照大神が隠れたという天岩戸(アマノイワド)を模したものと考える地方もあるようです。

また、一升餅の丸い形は、太陽や月を連想させる縁起のよい形と考えられており、初誕生の儀式が終わったら皆で食べて円満を祈願します。

一升餅を使った儀式のやり方

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初誕生で行われる餅を使った儀式のやり方は地方や家庭によって様々です。

どのような使い方がなされているのか紹介します。

1.餅負い

全国的にみられる初誕生祝いでの一升餅の使い方として、お餅を風呂敷などに包んで背負わせる「餅負い」があります。

1歳の頃はまだ立ち上がるだけの子供がいる一方で、既に歩き始めている子供もいます。

「餅負い」は特に歩くことができる子供に対して行われる儀式です。

早く歩きはじめてしまう子供は、成長すると早く家を出てしまい居つかなくなるという迷信があるため、餅を背負わせて歩きにくくすることで、そうはならないようにと願う意味があります。

一方で「立ち餅」と言って、餅を背負って立たせると、転んだ拍子に魂が入れ替わって足が丈夫になって歩けるようになるという考え方もあります。

2.餅当て

「餅当て」は、餅負いとは反対に、主にまだ歩けない子供に対して行われる儀式です。

餅を子供の脛(すね)や膝(ひざ)、お尻などに当てると、足腰が丈夫になって健康な子供に育つと言われています。

一升餅は重くて堅いものなので、実際に当てる時にはそっと触れる程度にとどめておきましょう。

3.餅踏み

「餅踏み」は文字通りお餅を足で踏ませる儀式のことです。

一升餅を踏ませることで、やはり足腰が丈夫になって健康に育つと言い伝えられています。

儀式後の一升餅はどうする?

1.参加者に配る

初誕生で一升餅を背負わせる儀式が終わった後は、小分けをして祝宴の出席者に配ることが一般的です。

お土産として持ち帰っても構いませんし、その場で食べても構いません。

地方や家庭によっては持ち帰って自宅の神棚にお供えするなどの風習があるかもしれませんので、事前にどうしたらよいか年長者に聞いておくとよいでしょう。

2.一升餅の食べ方

一升餅の食べ方についても特に決まりはありません。

焼き餅や雑煮はもちろん、お祝い料理を食べた後の甘味としておしるこに入れても構いません。

家庭に伝わる風習がないのであれば、好きなように食べましょう。

なお、1歳の子供はお餅で喉を詰まらせる可能性があるので食べさせないようにします。