新生児に産後の生理的体重減少がある理由は?減少率はどれくらい?

産後の数日間、赤ちゃんの体重は減少します。

初めてお子さんができたママは少し心配するかもしれませんが、これは「生理的体重減少」と言って、全ての赤ちゃんに見られる現象です。

産後の生理的体重減少がある理由とその間の体重減少率を解説します。

生理的体重減少が起きる理由

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「生理的体重減少」が起きる理由を要約すると、

「生後間もない赤ちゃんは、上手にミルクや水が飲めないので、尿や便、水分など体から出ていくものの量が上回ってしまう」

ということです。

何故そうなるのか?

以下で、より詳しく解説します。

1.尿や胎便がでるから

赤ちゃんは生まれて24時間以内に、「うんち」と「おしっこ」をします。

うんちは、赤ちゃんがお腹の中にいる時に飲み込んだ羊水や、赤ちゃんの腸内の分泌物などでできていて、「胎便」と呼ばれています。

おっぱいを飲んでいない赤ちゃんでも、「うんち」や「おしっこ」が出るため、体重が減ってしまいます。

2.体の水分が蒸発するから

「うんち」や「おしっこ」だけでなく、呼吸をすることや、皮膚からも水分が蒸発していきます。

これを「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」と言います。

新生児は、体の皮膚面積が大きいため、不感蒸泄も比較的多くなります。

体重1kg当たりの蒸発量はおよそ30mlで、これは大人(20ml)よりも多い値です。

新生児は寝たきりですが、それでも体の水分はどんどん出て行ってしまうので、体重が減ります。

3.水やミルクをたくさん飲めないから

赤ちゃんは生まれた時から、口でおっぱい(哺乳瓶)を吸うことができます。

これを、吸綴(きゅうてつ)反射といって、赤ちゃんが成長していくための大切な能力です。

しかし、口で哺乳はできても、胃や腸といった消化器官は十分に働いていないため、生後すぐに、たくさんの量を飲むことができません。

また、赤ちゃんが第一子である場合、十分な量の母乳がでるまでに3~4日程度かかります。

排泄や不感蒸泄によって失われる水分よりも、摂取できる水分量が少ないため体重が減ります。

4.基礎代謝が大きいから

基礎代謝とは、安静にしていたとしても、生命を維持するために必要なエネルギー量(熱量・カロリー)のことです。

新生児の体重1kg当たりの基礎代謝は、大人(20歳)と比べて2倍にもなります。

運動や体温調節など基礎代謝以外のエネルギーを考慮すると、新生児は1kg当たり1日120Kcalのエネルギーが消費されます。

このエネルギーは、通常、食べ物を燃料として使いますが、もし、食べ物が足りない場合には、体の脂肪を燃料とします。

生後3~4日目の新生児が、授乳によって摂取できるエネルギー量は、完全母乳の場合、約90kalと言われています。

そのため、生後、数日間は、カロリー不足となり、脂肪が燃やされて体重が減ってしまうのです。

生理的体重減少による体重の減少率

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「生理的体重減少」によって、新生児の体重は、出産時から約5~10%減少するとされています。

厚生労働省の「乳幼児身体発育調査」を見ると、標準的な赤ちゃんで、生後3日目までに、男の子が5.3%、女の子が6.1%の体重が減っています。

4日目以降から体重は増加に転じます。

その後は、生後2週間以内に、出産時の体重に戻ることがほとんどです。

もし、戻らないようであれば、母乳が足りていない等の問題が考えられますので、出産した産科で相談しましょう。

生後1か月間の体重の推移については、こちらの記事をご覧ください。

統計から見た新生児の体重・身長の生後1カ月間の推移
誕生間もない赤ちゃんの生育状況を知るととが育児の第一歩です。 厚生労働省が発表している統計をもとに、新生児の生後1...


(参考出典)
メルクマニュアル医学百科
厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015年版」
厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査」
聖マリアンナ医科大学病院

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