授乳中にできた「しこり」が取れない時の対処方法

母乳で育児をしていて「しこり」ができることは決して珍しくありません。

そこで、「しこり」ができてしまった時の対処法を解説します。

「しこり」をとるための基本は「授乳」

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「しこり」は、母乳が何らかの理由で乳房に残る「うつ乳」が原因で発現したものです。

そのため、母乳をたくさん分泌して、赤ちゃんに飲みきってもらうことで、自然に「しこり」は消えていきます。

しかし、1人目の出産の場合は、母乳の出口が開通していなかったり、母乳の分泌が少ないため、古い母乳が残ったままになることで「しこり」ができやすくなります。

母乳の分泌量を増やすためには、赤ちゃんに乳頭を吸ってもらう以外にありません。

授乳間隔を開けすぎないように、赤ちゃんが欲しがるだけ何度も与えましょう。

もし、小さな「しこり」ができた場合には、その部分を圧迫しながら授乳することで、古い母乳が押し出されて「しこり」がなくなることも多くあります。

または、入浴中に、体が温まって血行が良くなった状態で、しこり部分を軽く圧迫して搾乳すると、しこりが消えてなくなることがあります。

なお、「しこり」の原因となる「うつ乳」の予防方法については、こちらの記事を参考にしてください。

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医療機関で母乳マッサージを受ける

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母乳が残らないように注意を払っていても、しこりができてしまうことがあります。

その場合は、大きくならないうちに、早めに母乳外来や助産師外来などで専門家に相談しましょう。

放置すると乳腺炎につながる恐れがあります。

「しこり」ができやすい体質や授乳習慣があるかもしれないので、専門家の問診を受けて、自分自身にあった予防方法を教えてもらいましょう。

併せて「しこり」を取り除くための助産師によるマッサージを受けましょう。

「しこり」の状態や発生している場所によっても、マッサージ方法が変わってきます。

その意味でも、自己流ではなく専門家によるマッサージを受ける方が安心です。

病気が原因の「しこり」の治療

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「しこり」の原因が病気である場合、授乳やマッサージだけでは、「しこり」がなくならないことがあります。

1.乳腺炎

しこり部分が、発赤(あかみ)している、熱を持っている、痛みがある場合には、「うっ滞性乳腺炎」の可能性があります。

この場合、病状によっては、薬による治療が必要になるため乳腺外来などで医師に診てもらいましょう。

「うっ滞性乳腺炎」の状態で、細菌が侵入すると「化膿性乳腺炎」を発症することがあります。

「化膿性乳腺炎」は、インフルエンザのように38度前後の発熱、悪寒や関節痛などの症状を伴います。

治すためには、抗生物質を処方してもらう必要があります。

2.膿瘍(のうよう)

乳腺炎が長期化すると乳腺に膿みが貯まって「膿瘍」になることがあります。

注射器を使って取り除くか、大きい場合は切開して取り除く必要があります。

膿瘍が残っていると、母乳が詰まって乳腺炎を繰り返して慢性化することがあります。

3.腫瘍(しゅよう)

授乳による「しこり」と「腫瘍」の違いは触っただけではわかりません。

「しこり」自体に痛みがなく、授乳や日常生活に支障がない場合でも、「しこり」が何日も取れないのであれば、念のため医療機関で検査してもらいましょう。

腫瘍には「良性」のものと「悪性(癌)」のものがあります。

特に悪性の場合は、早期に治療を開始することが何より重要です。

良性の腫瘍

良性の腫瘍には「繊維線種(せんいせんしゅ)」、「葉状腫瘍(ようじょうしゅよう)」、「乳管内乳頭腫(にゅうとうしゅ)」などがあります。

いずれも悪性の腫瘍と見分けがつきにくいため、検査をする必要があります。

検査の結果、悪性でない場合には、定期的に検査をして経過観察をします。

乳がん

乳がんによる「しこり」は、硬めで痛みがないことが多いとされています。

また、腫瘍ができた場所によっては乳頭から「出血」することがあります。

ただし、腫瘍の硬さや形状は一様ではありません。

「乳がん」と診断された場合は、一般的に手術と抗がん剤を併用して治療を行います。


(参考出典)
岡山中央病院
加藤外科産婦人科・乳腺クリニック
白金高輪海老根助産院